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設計技術シリーズ

電波と生体安全性―基礎理論から実験評価・防護指針まで―[改訂版]

著者: 野島 俊雄(北海道大学)
大西 輝夫(前(株)NTTドコモ)
定価: 2,970円(本体2,700円+税)
判型: A5
ページ数: 266 ページ
ISBN: 978-4-910558-11-0
発売日: 2022/4/25
管理No: 105

【目次】

第1部 電波の健康影響に関する研究

Q.1−1 電波はがんを生じるか?

  1. Q.1−1−1 疫学研究ではどうなっているか?
    1. (1) INTERPHONE Study
    2. (2) スウェーデンでの症例対照研究
    3. (3) デンマークでのコホート研究
    4. (4) 携帯電話電波の発がん性についてのIARCの評価
    5. (5) IARCの評価以降の研究
    6. (6) 携帯電話使用と脳腫瘍に関する疫学研究の疑問点
    7. (7) 携帯電話基地局、放送施設の周辺でのがんについての疫学研究
    8. (8) 携帯電話基地局、放送施設の周辺でのがんについての疫学研究の疑問点
    9. (9) 電波ばく露とがんに関するその他の疫学研究
  2. Q.1−1−2 動物研究はどうなっているか?
    1. (1) 先行研究
    2. (2) 先行研究の疑問点
    3. (3) 米国NTP研究
    4. (4) NTP研究の疑問点
  3. Q.1−1−3 細胞研究はどうなっているか?
    1. (1) 発がん性に関する研究
    2. (2) その他の影響に関する研究
    3. (3) 細胞研究の疑問点

Q.1−2 電波は脳機能に影響するか?

  1. (1) ヒトでの研究
  2. (2) 動物研究
  3. (3) 脳機能への影響に関する研究の疑問点

Q.1−3 電波は子どもの発達に影響するか?

  1. (1) 子どもの発達への影響に関する研究
  2. (2) 子どもの発達への影響に関する研究の疑問点

Q.1−4 電波は生殖系に影響するか?

  1. (1) 生殖系への影響に関する研究
  2. (2) 生殖系への影響に関する研究の疑問点

Q.1−5 電波はいわゆる「電磁過敏症」を起こすか?

Q.1−6 電波は動物や昆虫などの生命活動に影響するか?

Q.1−7 光に近い電波の影響は?

  1. (1) ミリ波,テラヘルツ波
  2. (2) 影響に関する研究

Q.1−8 電波の健康影響に関する公的機関の評価はどのようなものか?

  1. (1) 世界保健機関 (WHO)
  2. (2) 国際がん研究機関 (IARC)
  3. (3) 欧州連合 (EU)
  4. (4) 国際非電離放射線防護委員会 (ICNIRP)
  5. (5) 総務省
  6. (6) 米国食品医薬品局 (FDA)
  7. (7) カナダ保健省
  8. (8) オーストラリア放射線防護・原子力安全庁 (ARPANSA)
  9. (9) 英国公衆衛生庁 (PHE)
  10. (10) オランダ保健評議会 (HCN)
  11. (11) スウェーデン放射線防護局 (SSM)

Q.1−9 実験研究の質を評価する方法は?

  1. 第1部の参考文献

第2部 電波・電磁波とその作用の基礎知識

Q.2−1 「電波」の意味は?

  1. Q.2−1−1 電波の英語は?
  2. Q.2−1−2 電波の定義は?
  3. Q.2−1−3 電波の語源(起源、由来)は?
    1. (1) 歴史
    2. (2) 日本初の無線通信試験で使われた用語は 「電気波」
    3. (3) Hertzは何と呼んでいたか?
      1. ・「空間の電磁波」 と 「線路の電気波」
  4. Q.2−1−4 “Radio”の語源は?
    1. (1) 結局、「電波」 の由来は 「電気波:Electric Wave」 で意味は“radio wave”
    2. (2) 電波の生みの親はHertz
  5. Q.2−1の参考文献

Q.2−2 電波・電磁波の基本的性質は?

  1. Q.2−2−1 電波は電磁波の一部分の呼称
  2. Q.2−2−2 電磁波とは?
    1. (1) Maxwell方程式が電磁波の身分証?
        最初は光の正体を知るための概念
    2. (2) 変位電流仮説が電磁波を見つけるカギとなった
        基本的な性質がMaxwell方程式から分かる
    3. (3) 電磁波は空間を伝搬する電磁界の横波
    4. (4) 光の粒子性とは?
    5. (5) 放射線とは?
  3. Q.2−2−3 電磁波を特徴づける要素
    1. (1) 電界、磁界とは?
        「界」と「場」は同じ意味
    2. (2) 電力束密度とは?
    3. (3) SARとは
    4. (4) 実際のばく露量はどのくらいか?
    5. (5) エレベータ内などでのばく露は?
    6. (6) 周波数、波長とは?
      1. ・周波数の違いで電磁波は種類分けされる
      2. ・IF (中間周波) とRF (高周波) の特別な定義
      3. ・周波数とエネルギー
      4. ・波長はばく露のエネルギー集中(ホットスポット)の大きさを決定する
    7. (7) 表皮効果とは?
      1. ・高周波は生体の内部に浸透できない
    8. (8) 人体頭部のホットスポットは?
    9. (9) 共振とは?原子・分子レベルから人、鉄塔まで様々
  4. Q.2−2−4 変調とは?
    1. (1) パルス波とは?
    2. (2) 送信電力、平均電力、ピーク電力とは?
  5. Q.2−2の参考文献

Q.2−3 どんな作用があるか?

  1. ・まずは物体・物質への物理的作用
  2. Q.2−3−1 発熱作用とは?
  3. Q.2−3−2 発熱以外の電気的作用とは?
  4. Q.2−3−3 電離、励起とは?
    1. (1) どんな作用・影響があるか?
    2. (2) 光量子仮説のメカニズムは?
    3. (3) 波動としての見方は?
    4. (4) 振動による電離・励起、電子レンジのμ波がラジカルを発生?
  5. Q.2−3−4 非線形作用とは?
  6. Q.2−3−5 パルス波の作用とは?
  7. Q.2−3−6 複合作用とは?
  8. Q.2−3の参考文献

Q.2−4 はじめに―生体影響問題の背景

  1. Q.2−4−1 生体影響と物理的作用の関係は?
  2. Q.2−4−2 自然界の電磁波は?
    1. (1) 殆どが太陽からの電磁波
    2. (2) 生物が電磁波の光を見ることが出来るのはなぜ?
  3. Q.2−4−3 歴史上の主な出来事は?
    1. ・黎明期の電流戦争、X線の影響、温熱療法
    2. ・第二次大戦後の白内障懸念、世界初の防護基準策定
    3. ・モスクワシグナル
    4. ・レーダー波ばく露による死亡事故
    5. ・携帯電話電波に関わる訴訟問題
    6. ・防護基準の重要性
  4. Q.2−4−4 電波の生体影響検討における基本的な考え方は?
    1. ・極めて僅かな影響の有無
    2. ・「ヘンペルのカラス」 と 「ポパーの科学の定義」
  5. Q.2−4の参考文献

Q.2−5 どんな生体影響があるか?

  1. ・通常のばく露での影響が重要
  2. Q.2−5−1 熱作用とは?
     防護指針(SAR)との関係は?
    1. A) 全身ばく露
      1. ・安全率
      2. ・平均時間
      3. ・全身平均SARの周波数特性
    2. B) 局所ばく露
      1. ・全身ばく露と局所ばく露の関係
  3. Q.2−5−2 刺激作用は10MHz以下の電波が関係する
  4. Q.2−5−3 その他の作用には何があるか?
    1. (1) 非熱作用 (Non-thermal effects)
    2. (2) 無熱作用 (A-thermal effects)
    3. (3) 低レベル作用 (Low-level effects)
  5. Q.2−5−4 発がんメカニズムと関連するか?
  6. Q.2−5−5 電磁波を生物は感知できるか?
    1. ・μ波聴覚効果とは?
    2. ・カルシウムイオン流出とは?
    3. ・非線形作用との関連は?
  7. Q.2−5−6 電磁過敏症(EHS)とは何か?
  8. Q.2−5−7 生体影響をどのように研究調査するのか?
    1. (1) 全般的な研究デザイン
    2. (2) 実験系及びドシメトリ
    3. (3) データ収集及び品質保証
    4. (4) データ分析
    5. (5) 結論導出及び報告
    6. (6) 細胞研究
    7. (7) 動物研究
    8. (8) ヒトボランティア研究
    9. (9) 疫学研究
  9. Q.2−5−8 電磁波ばく露におけるリスクマネジメントとは?
  10. Q.2−5の参考文献

Q.2−6 指針と規制

  1. Q.2−6−1 電波防護指針とは?
    1. (1) 基礎指針とは?
    2. (2) 基本制限とは?
    3. (3) 管理指針とは?
    4. (4) SARとは?
    5. (5) 局所吸収指針における入射電力密度とは?
  2. Q.2−6−2 日本の規制は?
    1. (1) 安全施設とは?
    2. (2) 携帯電話基地局の適合性確認は?
    3. (3) 携帯電話端末の適合性確認は?
  3. Q.2−6−3 諸外国の状況は?
  4. Q.2−6の参考文献

Q.2−7 実際のばく露量をどのように評価するか、ドシメトリ(Dosimetry)は?

  1. Q.2−7−1 SARの測定は?
    1. (1) 基本の測定法
    2. (2) 標準化と法制度化
    3. (3) 入射電力密度の測定法
    4. (4) 標準化
  2. Q.2−7−2 電磁界強度の測定は?
  3. Q.2−7−3 防護の3原則とは?
    1. (1) ALARA
    2. (2) 予防原則
    3. (3) 慎重なる回避
  4. Q.2−7の参考文献
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