ヘッドライン

ヘッドライン

メディア2015年9月9日

電磁波過敏症の女性に障害者手当の受給資格/フランス
「電磁波は安全か?」と問われて「安全です」と言えるか?

 フランス南西部のトゥールーズにおいて、39歳の女性が電話機などの電子機器から発する電磁波アレルギーで苦しんでいると訴えていたが、このたび、裁判所はこの女性の訴える症状が仕事の妨げとなったと判断し、電磁波過敏症を正式な疾病とは認めなかったものの、毎月約800ユーロの障害者手当を3年間受給する権利を認めた。彼女は今回の判決について電磁波過敏症で苦しむ人々の“突破口”であると語った。
 世界保健機関(WHO)は「電磁波過敏症」について様々な症状の存在は真実とした上で、「医学的診断基準はなく、その症状が電磁界曝露と関連するような科学的根拠はない」としているが、安全・安心のため、電磁波の生体影響に関して世界的に検討が続けられている。「電磁波は安全か?」そう質問された時に、満足な回答ができるか。電磁波源となる電子機器や電波利用に関わる技術者には、これまで以上に積極的な取り組み、正確な知識が求められることとなるだろう。

ページトップへ戻る